〜妊活さん、妊婦さんの栄養・整体のサロン〜

地松の床板

<材料はタダでもらう>
せっせとしましま舎(我が家のとなりのオープンスペース)を創る享ちゃん。
こだわりの一つに、「材料を極力買わないこと」があります。
私は「必要な時はさくっと買えばいいやん!?」と思っていたので、
そのこだわりはちょっと不思議でした。
(ちなみにしましま舎はほとんど廃材でできています。これについてはまた次回〜)

買わない主義の享ちゃん、いつもどこからともなく材料をゲットしてきます。
しかもかなり高級なもの。
(家の床も栗っだったりと、結構レアな素材)
古くて大きなお家からをいただくので、格段に良質なのです。

良質な材料とは何か?
素材もよい、加工も良い、技術も良い、長持ち、頑丈。
それに今よくあるような化学のものが塗っていません。
ともかく今新品を買おうとすると、相当高額になるくらい、
すごく良質な素材です。

そして今回は床板をゲット。
お友達の農家さん&車屋さんの向かいの古い家が取り壊されることになり、
まだ使える材料をいただくことに。
享ちゃんの狙いは床板。
めでたく20枚前後のたくさんの木材が、我が家に舞い込みました。

<地松って何?>
今回の床板の素材は、地松(じまつ)とよばれる国産の松です。
地松とは、国産の松のこと。
(詳しくはhttp://lohas-home.com/dom/2012/11/jimatsu.htmlなど)
とても高級な木材です。
そして米松と呼ばれる海外の松とは違い、
地松は歪みも少ないという特徴があります。
家を建てた後も、木材はじっくり歪んでいきます。
それが軋みになったり、立て付けの悪さになったりするそうな。
だから歪まない材木ってすごく大事。
なんで歪まないのか。
それは育った気候(日本の山)と使う場所(日本の家)が
さほど変わらないからかな。

ちなみに地松と同様、日本産の杉は「地杉」。
京都だと北山杉が有名かな。
地松は床板に、地杉は床柱に使われます。

<地松の手入れ>
長い間、古い家に眠っていた床板。まずはその手入れから。
空き家だった期間が長く、床板には白カビが生えていました。
ですので、水で洗い流して天日干し。
その後で希釈したアルコールをスプレーしてカビの殺菌。
アルコールではなくカビキラーをふりかけてもいいけれど、
成分がキツすぎで漂白になってしまって本来の風合いが消えかねない。
まずはアルコールで様子をみます。

アルコールをスプレー中

並べて干すと、ほんとに立派な床板です。
この幅、長さも良いし、重さも20キロくらい。
床材に加工してこの太さがあるということは、
ものすごい太い松を切ったっていうこと。
もちろん長さもしっかりある。
この幅、長さの松の床板が、一気に出てくることは、
今度1回みれるか見られないか。
それだけ高級品のようです。

立派な床板。立てかけて乾燥中


さて、ふと気がつくと、享ちゃんの髪の毛に松ヤニが。
松ヤニって知っていますか?
松の幹から滲みでてくる飴色の粘着物です。
松ヤニって手につくと結構取れにくい。
昔、華道を習っていた時に手に付いたりしたのだけど、
きつい洗剤を使わないと、落ちない代物です。

でも、今回は切ったばかりの松の木ではありません。
床板にして何十年(何百年!?)も経つのに、
松ヤニが未だ滲み出てくる!!
まだ木そのものが生きているようです。

<地松がある村の風景>
その地松。かつては村々で育てていたようで、
地松(じまつ)に関する、昔の人の素敵な話を聞きました。

普通、木造の日本家屋1軒を建てる時は、
松をはじめとする何十本もの大木を切り倒して作ります。
ですので家を建てる終わると、
自分のためではなく、次の代のために、
その家の近くの山に、松などの木を何十本も植えるのです。
やがて何十年か経て、家の材木となるように松が成長する。
その時に、家の修繕や新築がなされ、木を切り倒して使います。
そしてまた新たな木が植えられるのです。

家を建てたら、何十年か先を見越して次の松を植える。
村にはあと数年、またはあと数十年で、
柱になるかもしれない木が植わっている。
何十年先を見越して、木が植えられる。
そんな、大小様々な木が育つ村の風景が、
とても美しいと思います。

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