7、布ナプキン、愛好者へ!

布ナプキンを
おそるおそる使った1ヶ月目の初日、
なんとなく手が動くようになった1ヶ月目の2日目以降、
慣れてきて、色々と工夫したくなり始めた2ヶ月目の生理。

2ヶ月ほど使ったところで、
完全に私は「もう布ナプキンしか使いたくない!紙ナプキンは使えない!」
という気分になりました。

とはいえ、私も不安要素がなかったわけではありません。
でもそれらのほとんどは、すぐに解消されました。

まず、「洗うのが大変」という心配。これは全く逆でした。
むしろ洗うのが楽しい。そもそも自分の体から出てきたものだし、
汚い、とか触りたくない、とか汚れ物、っていう感覚が全く生まれてこない。
それに経血は怪我した血液ではないから、お湯につけると
さらさらと溶け出していく。その色が相当鮮やかで、絵の具みたいで面白い。
でもでもよく考えると、この経血が赤ちゃんのベッドになるかもしれないんだなぁ。
そう考えると、経血が愛おしく感じてくる。
友人は、布ナプキンの手洗いを通して、旦那さんの愛を感じたという素敵な出来事も生まれました。
仕事の疲れで洗えなかった時もあります。でもその時はセスキソーダ(血液落としに強い洗剤)に
つけおきしておけば、一晩くらいは問題はありません。どうしても洗える気力がない時は、
お湯さえ変えれば、1日以上になってもなんとか大丈夫…かと。
自分の体を知るために、経血の手洗いは手っ取り早い方法でした。

そして「匂い」。これは意外にも、布の方が無臭でした。
本当に無臭。夏場でも量が多い日でも。たとえ半日経ったところで、
匂いが気になったことはありません。鉄くさい匂いも、生臭い匂いもまったくしない。
匂いは、紙ナプキンの方が断然気になります。匂いについては、本当に拍子抜けでした。
今から考えると、匂いの原因は紙ナプキンの成分と経血の成分との相性かもしれないし、
もしかするとストレスかもしれません。ともかく布は無臭です。

最後に「漏れ」。これもほとんど困ったことはありませんでした。
布ナプキンもごく普通に吸収してくれるし、たとえ、ドバッと出た瞬間があっても、
案外すぐに吸収してくれます。別に「高吸収ポリマー」など必要なく、
よく水を吸う、ネル素材で十分でした。
時々ショーツにポツンと汚れがつくことはありましたが、それは紙ナプキンでも同じこと。
布ナプキンと同じように洗えば気にもなりません。
ただ1度だけ、漏れてしまったことがあります。
しかしこの漏れは、私の体にとって、とても重要、かつエキサイティングなサインでした。

それでは次に、布ナプキンのプラス面を。
まずは感じたことは、ものすごく暖かい。
経血は冷たいものだと思っていたけれど、体の外に出ても、実は案外温かい!
本当にホクホク暖かくて、デリケートゾーンが暖かい、ってなんだか変な感じだけれど、
やっぱり本当にホクホクします。
その暖かさを経験して、紙ナプキンって冷やしてんだなぁと初めて認識しました。

次に感じたことは、肌に優しいということ。
紙ナプキンだと、擦れて痛いとか赤くなってしまった、とか
何かしら気になることがありました。
けれどもそういうことは気にならず、何事も起こらず。
つまるところ、結局肌に優しいんだなぁと思いました。

そして欠かせないのは、経済的であるということ。
一度買えば買い足すことはしなくても良い。
8ヶ月ほどで元がとれるし、何よりも
「買い足しておかないと」と考えなくても良いので、
その開放感がとても気持ちよく感じました。

さて、プラス面ばかりあげましたが、
マイナス面についても示しておきます。

まずはトイレに行く回数について。
これは紙ナプキンと比べて、格段に増えます。
トイレにいつもより多く行く目的は2つあります。
1つ目は肌に当たる面を清潔に保ちたいということ。
いくら心地良くなったといっても、経血は排泄物の一つです。
排泄物を長時間デリケートゾーンに当てておくのは、衛生的とは思えません。
ですので、気持ち悪くなる前にトイレに行き、ナプキンの肌に当たる面を
清潔に保ちたいと思います。
ちなみにパッド型だと両面2面、ハンカチ型だと折り返して4面、
白い面が使えます。そういう点でも私はハンカチ型を多用しています。
2つ目はトイレに座るという行為を増やすためです。
先ほども書きましたが、経血は排泄物です。用を足すためにトイレで
しゃがんでいると、そのままポタポタと流れ落ちることはよくあります。
単純に考えて、ナプキンの中で出すよりも、トイレに直接出したほうが、
手間もかかりません。
布ナプキンにするだけで、経血を出す感覚は自然に冴え始めます。
経血コントロール…とまではいかなくても、便器に排泄する、という
感覚を試してみてはと思います。

次は洗濯後の色落ちについて。
正直、何度も使っていると、経血の色は残ってしまいます。
どんなに洗濯してもうっすらと黄ばんでしまいます。
新品のように、真っ白なまま保つのは、難しいです。
酵素系漂白剤などを使用しますが、それでも完璧な白にはならない。
真っ白じゃなくても汚れは取れているから大丈夫。
そんな緩やかな気持ちが必要です。

最後、衛生面について。
いくら洗っても経血だから不衛生、という意見もあるようです。
煮沸消毒しなければいけないとか、云々。
看護婦さんの意見だから一理あるとは思いますが、
ばい菌を測ったことはないので、正直それについてはわかりません。
私は問題なしと考えているけれど、実は不衛生なのかもしれない。
その辺りは、自己判断かと思います。

色々と書きましたが、
好奇心と、おおらかな気持ち。
短いスパンでの効率主義の現代社会、紙ナプキン主流の現在において、
布ナプキンを始めるには(布ナプは、長いスパンで効率が良い)、
好奇心とおおらかな気持ちが一番大切なことかなぁと思います。